基礎ゼミでこんなことを 3

 水曜日は1講目にディベートⅡ(1年生必修)があり、3講目は基礎ゼミ(1年必修)です。一年生とのかかわりが強い1日です。ディベートと基礎ゼミはまったく異なる内容の科目ですが、共通している点があります。それは学生が自己表現をするということです。

 基礎ゼミでは、文献を購読しています。現在、佐々木ゼミが扱っているのは「入門コミュニケーション論」。先週は日本人のコミュニケーションの特徴について、今週は現代人のコミュニケーションについて読みました。読んだあとで必ず、音読した人がコメントを述べ、そのコメントに対してほかのメンバーもコメントを加えていきます。この時間が興味深いのです。

 単なるおしゃべりではない、意見と意見の連鎖が生まれます。単なるおしゃべりは授業時間外でもできます。ゼミという場で行うのは、コメントのやり取りを通して、同じ本を読んだ人の意見を聴き、それについて考え、発展させていくという高まり合いがあります。活発に発言が続いたから充実していたというのは、まだ浅薄なとらえ方でしょう。一人ひとりの発言の中に何を見出すか。最も必要なのは傾聴力なのです。

 今日の話し合いの中では挨拶がトピックとなる場面がありました。入学して間もない頃、ある学生が学内で教職員とすれ違うと誰にでも挨拶をした。もちろん大半は挨拶を返してくれたが、中に全く無反応の人がいたというのです。それについてどう解釈するか話しました。挨拶からさらに話は発展し、入学後にどのようにして友達をつくるか、つくったか、できたかという話にも及びました。入学して半年以上経過して、今だからこそ言えるいろいろな心情。それに対して、他のメンバーから自然発生的にコメントが出る。そのコメントが、前者の発言を受けたものになっているかどうか。そこが私の関心事でした。つながりが生まれていると感じることが何度もありました。

水曜日は、聞くことの楽しさを味わう時間で満たされています。